― 米の品種の個性、テロワール、ヴィンテージの特徴を最大限引き出し、日本酒に生まれ変わらせる事が醸造家の使命です ―
どんなに優れた醸造技術を持つ者も、一つだけ出来ない事があります。それは醸造中にお米の品種を入れ替える事は決して出来ないという事です。
職人なら思うはずです。お米を育てた事もなく、日本酒の事を語って良きものかと。
職人なら願うはずです。もっと優れた素材を手にしたいと。
そんな思いから2010年から自社での稲作が始まります。
お米を育てることで私たち自身に大きな変化が2つ起きます。
お米、それは皆さんにとって小さな一粒ですが、私たちには以前より大きく見える様になった事です。
そして、もう一つ、皆さんにとってお米は全て硬い物だと思います。
しかし天候の影響を受けて(ヴィンテージ)驚くほど、お米の中味は、毎年違うと言う事を思い知り、天候の前に人間の非力さを痛感するのです。
皆さんへSAKEを通してお届けしたい事。
それは田んぼには毎年ドラマとテロワールが存在し、酒造りは田んぼから始まっていると言う事です。
醸し人九平次・代表
醸造家 久野九平治