Episode 12 その男、杉浦友亮〈山田錦栽培・醸造担当〉
引き続き、黒田庄にて理想の米を求めて「彼の岸 2020」に土から携わっている醸し人達を紹介します。
今回ご紹介する杉浦は入社10年目。2年目から名古屋と黒田庄を行き来しており、金子に次いで長く山田錦栽培に携わっています。その経験は貴重で若手の多い黒田庄においてとても頼もしい存在です。
杉浦友亮(1994年生まれ)
入社10年目になります。杉浦と申します。
私が酒蔵に入社した理由は、祖父のためでした。
日本酒が好きだった祖父が、よく飲んでいたのは4リットルパックで、買いに行くのが大変だとよく言っていました。
それなら自分が家で作ってあげればいいのでは、と思い酒蔵に入りました。
酒蔵に入って日本酒造りをしていくうちに、祖父が飲んでいたタイプとは違うタイプの日本酒だという事に気づき、日本酒にも色々なタイプがある事を知りました。
その後自分が携わった日本酒を祖父と一緒に口にした時、日本酒の美味しさ、楽しさ、喜び、奥深さを知りました。
そういったいろんな感情をお客様にも届けたい、少しでも幸せだったり、ポジティブになれる様な日本酒を届けたいと日々思っております。
そんな日本酒を造るには、お米(山田錦)が大切で、自分達で栽培するという所に、繋がってきます。
私が入社した時には、すでに山田錦栽培が始まっていて、私は2013年から山田錦栽培に参加しております。
参加して感じた事は、米作りの大変さ、難しさです。
お米は年に1度しか収穫が出来ず、その年の気候で酒米としての性質のほとんどが、決まってしまうという点です。
ですが大変さ、難しさだけでなく、得られるものもあります。
その年の気候で決まる性質だったりを、理解しているからこそ、表現出来るものがあり、より複雑な味わいの日本酒に繋がると思っております。
だからこそ、お米が大切で、自分達で育てる意味があるのです。
これからもっと複雑で美味しいと感じてもらえる日本酒を造りますので、よろしくお願いいたします。
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