Episode 11 その男、金子敦司〈山田錦栽培・醸造責任者〉(2) – LA CAVE de Kuheiji|九平次公式ショップ
2022-05-18 07:00

Episode 11 その男、金子敦司〈山田錦栽培・醸造責任者〉(2)

 黒田庄にて理想の米を求めて「彼の岸 2020」に土から携わっている醸し人達を紹介しています。

前回に引き続き、弊社の山田錦育成の責任者である金子敦司を紹介します。

 2010年、世間話の中で社長に「自分たちで山田錦作りますか?」と進言したところ「いいねー!やっちゃおうよ!」が全ての始まりです。

私たちは農家じゃないからこそ改めて常識を見つめ直し、山田錦を栽培しながらその後ろにある日本酒を見ることができます。

「山田錦は何を求めているのか?」「山田錦はなぜ生えるのか?」「山田錦はなぜ実るのか?」
植物の本質を理解し植物の謎にせまり実践していくことが山田錦作りと日本酒造りにも生かせると考えております。

実際に山田錦作りをして一番痛感した事は自然の偉大さと人の無力さでした。
太陽の尊さや異常気象、刈り取り前の台風など空を見て祈ることしかできないことばかりでした。
人ができることと言えば種をまく、肥料をあげる、畔草を刈る、田んぼの中のヒエを引くしかないんです。
山田錦が育ちやすい環境を整えてあげることしかできません。
これって日本酒造りも同じなんです。
山田錦も日本酒も人の手のひらから出てくるものではなく、山田錦は子孫を残す為に山田錦が種を付けます。
日本酒は微生物が活動して微生物がアルコールを作ります。
人ができることは掃除だけです。
掃除をして微生物が育ちやすい環境を整えることしかできません。

人ができることは少ないですが、人がいないとできないのが産業です。
人の思いでつくるものはすべて作り手の人となりが出ます。
それは必ず受け取った他の人に伝わると信じています。
私たちは土づくりに思いを込めます。
山田錦作りに思いを込めます。
日本酒造りに思いを込めます。
そうして日本酒を手に取って頂いたお客様に私たちの思いを伝えることができます。

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