Episode 2 自ら米を育てるということ。
兵庫県黒田庄で米を育てはじめたのは2010年。
蔵人二人が愛知での仕込みを終えて、黒田庄へと向かっていきます。
春夏秋と一年の半分以上は黒田庄に移り住んでいました。
米を育てることに関しては素人の二人です。
受け入れてくださった黒田庄の農家の皆さんに教わることしかありませんでした。
キツイ播州弁に面食らったこともありました。
それでも、年々ご近所の方々から頂く野菜の量が増えていくことで受け入れられていることを実感出来ました。
自社田を取得したのが2014年のことになります。
自社で田を持ち、自分たちが目指す酒をゴールに米を育てはじめました。
唯々、自分たちの描く最高の酒を目指しての米の栽培です。
自分たちの田んぼだからこそ試せることがあります。
それは、私たちにとっては米の収穫量がゴールでは無いからです。
もちろん一年に一度しか収穫出来ません。
一度に幾つもの試みをしてしまうと何が結果に結びついたのかわからなくなってしまいます。
そのため、一度に試せることは限られてきます。
当然毎年気候は違ってきます。
何がどう酒質に影響したのか、試行錯誤の連続です。
そうした一年に一度の試行錯誤を積み重ねてきた自社田の米で「彼の岸」を醸しています。
2020ヴィンテージの彼の岸にはそうした10年分の積み重ねがあります。
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