Episode 25 「酒米」山田錦について – LA CAVE de Kuheiji|九平次公式ショップ
2024-04-27 02:09

Episode 25 「酒米」山田錦について

酒米「山田錦」についてここまでお伝えしてきました。そもそも酒米とは何でしょうか。酒米は酒造米、酒造好適米とも呼ばれ、主に農林水産省が定めた「醸造用玄米」に指定された米や、各都道府県の醸造試験所が栽培奨励品種として指定した米のことを指します。

酒米の前に、稲にも種類があり大まかに説明していきます。それは日本への稲の渡来を辿るような形になります。稲はまずアフリカイネとアジアイネに大別されます。そしてアジアイネはジャポニカ種とインディカ種に分けられます。インディカ種はインド料理ビリヤニに使われたりタイ米と呼ばれたりする細長い米と言えば想像しやすいでしょうか。ジャポニカ種はそのデンプンの構造の違いにより「うるち米」と「もち米」に分類されます。デンプンの構造の違いというのは簡単に言ってしまえばもち米のあの粘り気を生む主な要因としてデンプンの構造の違いがあげられます。そして酒米は「うるち米」に分類されます。私達が口にする飯米(一般米)も「うるち米」に分類されます。では同じ「うるち米」である酒米と飯米は何が違うのでしょうか。

 

酒米の特性として、精米しやすい(大きい、柔らかくて砕けにくい)、お酒にして美味しい(タンパク質が少ない、心白がある)が主にあげられます。サイズが大きければ削りやすいですし、柔らかければ削る時間が短くなります。但し、削る際に砕けてしまっては意味がありません。タンパク質は酒になった際、雑味につながりやすくなったり、色味や香味の劣化に繋がったりします。心白とは米の中心部の不透明な白色の部分でこれがあることにより麹菌の菌糸が米の奥まで入り込むことが出来、質の良い麹が生まれます。こうした条件を備えた米を酒米と呼びます。そして「酒米の王様」とも呼ばれているのが私達が黒田庄で育てている「山田錦」なのです。