Episode 34 田植え
田植えは朝早くから始まります。前日、若しくは当日に水口から入ってくる水を調整し田植え機が田圃に入り田植えが出来るようにします。だいたい水深約1cmくらいでしょうか。水が多すぎると苗が上手く活着出来ず(土に上手く植わらず根が張らない)浮き苗(水面に浮遊してしまう)になってしまい、水が少なすぎると乾いてしまい土がひび割れてきます。
また、田圃の広さによって水が抜けるまでにかかる時間の違いや、田植えをする順番を考慮して水を調整していきます。
田植えは二人一組で行います。一人は田植え機の運転を行い、もう一人は苗箱の補給や前日取り切れなかった浮遊物の回収をしたりします。使い終わった苗箱の回収も行います。苗箱は前日に補給するであろう場所に予め配置されています。
植え終わったら水口から水を入れ、尻で水深を調整します。水が張っていれば雑草を抑制することが出来ます。門柳地区では6日間、田植えは続きます。
ただ、機械で植えればよいわけではありません。そこには必ず人の手が介在します。人の手によって機械のパフォーマンスが引き出されます。
田植え機のスピードを出しすぎてしまうと上手く植えることが出来ず浮き苗になってしまいます。また田圃それぞれの水嵩をみて植える高さを調節しないとこれもまた浮き苗の原因になります。結果、苗の植わっていない株間は雑草が生えてきます。こうした事態を回避するため私たちはよく観察し、また経験を活かしながら米を育てていきます。
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