Episode 38 中干し
初夏、私たちは溝切機に乗って田圃を走ります。この田んぼの水を抜いて、土にヒビが入るまで乾かす作業を「中干し」と呼びます。
水が無くなることで土中に溜まったガスが抜け、酸素を供給し根を強くします。また、稲が余分な栄養分を吸収しなくなり茎が増えなくなります。
逆に水が速やかに切れていかないと遅れて茎が生えてきてしまいます。このときに生えた茎は遅れて成長するので最終的に実を結ぶ前に収穫を迎えてしまいます。また、イネ自体がそれだけ余分な栄養を必要としてしまいます。
なるべく同じ成長スピードで刈取を迎えるのが理想です。そのために速やかに水を切りたいので溝切機の出番となります。溝切機で溝を切ることによって田圃から水が素早く無くなります。
また、水が無くなることで根が刺激され稲は体の成長から子孫を残す成長へ向かいます。
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